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Dark Eyes ダーク・アイズ
2006.02.23(Thu)
アルバムを締めくくるのはしっとりとした弾き語りの「Dark Eyes」です。 この曲に関しては印象的な記述が『自伝』の中に書かれていますので、少々長くなりますが引用しておきます。 「ベイカーは数年前、わたしがニューヨークで『エンパイア・バーレスク』というアルバムをつくったとき、その製作に協力してくれた。すべての曲のミキシングが終わり、仕上がっても、彼は最後をアコースティックの曲で締めくくるべきだ、それで全体がよい形にまとまるといい続けていた。わたしは考えた結果、ベイカーが正しいと判断した。しかし、曲を持ち合わせていなかった。アルバムが完成するその夜、私はベイカーに、何かつくれるかどうか試してみる、その重要性がわかったと伝えた。そして深夜、滞在していた五十九番ストリートのプラザ・ホテルにもどり、ロビーを抜けて上階に向かった。エレベーターを降りたとき、娼婦がひとり廊下を歩いてきた――淡い黄色の髪をして、狐の毛皮のコートをまとい、心臓を突き刺すこともできそうなほどヒールの尖った靴を履いていた。黒いアイライナーで縁取った黒い眼のまわりが、真っ青に塗ってあった。まるでだれかに殴られたところで、また殴られるのを怖がっているように見えた。女の手には赤紫色のワインの入ったグラスがあった。『飲みたくてたまらないの』と言いながら、彼女は私のそばを通りすぎていった。女には美があったが、この世界の美ではなかった。千年のあいだ、この廊下を歩く運命にあるあわれな女。 その夜遅く、わたしはセントラルパークを見下ろす窓辺に座り、『ダーク・アイズ』を書きあげた。そしてつぎの日の夜、アコースティックギターの伴奏だけでそれを録音した。この歌にはそれが適切だった。これでアルバムが完成した」(菅野ヘッケル訳、259-260頁)。 85年のインタビューではこんなふうに言っています。 「アルバムにどの歌を入れ、どの歌を外すかの最終決定をしなければならないときだった。《Empire Burlesque》に入れようと決めた歌がすでに9曲あったが、10曲目を選ばなければならなかった。残っていた歌は4曲ほどあり、そのなかから1曲選ばなければならなかった。最終的にぼくはアルバムの最後の歌はアコースティックな歌でなければならないと気づいた。そのために新たに1曲作った。なぜなら、すでに完成していた歌は、どれもアルバムの最後に収めるにはふさわしくなかったからだ」(『イン・ヒズ・オウン・ワーズ』菅野ヘッケル訳)。 また、95年12月13日に「パラダイス・ロスト・ツアー」でパティ・スミスとデュエットする映像がYou Tubeで見られます。 →1995-12-13 Stabler Arena Bethlehem, PA ご存知の方もいらっしゃると思いますが、当時パティ・スミスは非常に辛い状況にありました。 89年3月9日に長年の友人だった写真家のロバート・メイプルソープがエイズで亡くなり、続く90年6月3日にはバンドのメンバーだったリチャード・ソウルが心臓発作で亡くなります。さらに94年の11月4日に最愛の夫であるフレッド・スミスが心臓発作でこの世を去ってしまいます。追い打ちをかけるように、この年の暮れにバンドのロード・マネージャーであり、実の弟であったトッドもまた脳溢血で亡くなってしまいました。 立て続けに近親者を亡くすという不幸に見舞われた彼女は、アルバムの録音を継続することができず、すべての活動を休止してしまいました。 そんなパティを救ったのが、彼女の長年のアイドルであったボブ・ディランだったのです。 そうした状況を想像しながらこの映像を見ると、ディランの深い愛情とパティの切実な歌声に胸を打たれます。 |
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Something's Burning, Baby サムシングズ・バーニング・ベイビー
2006.02.23(Thu)
イントロが宗教的な行進曲のように聴こえます。 2台のシンセサイザーが使われていますが、こういうシンプルかつスケールの大きな曲こそ生の楽器で演奏してほしかったと思います。 そんなことは百も承知でアーサー・ベイカーにリミックスさせたのがディランなのかもしれまんが・・・。 |
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When the Night Comes Falling from the Sky フォーリング・フロム・ザ・スカイ
2006.02.13(Mon)
イントロから80年代サウンドに引き込まれてしまいます。この曲の録音が1985年だから、僕はまだ2歳なわけですね。こういう時代だったんだなぁ・・・。 「ベイカーといっしょにスタジオに入って、ボブは二曲を録音した。ひとつは終末論的な『フォーリング・フロム・ザ・スカイ』の二度目のテイクだった。ボブはこの曲をすでに一度、スプリングスティーンのEストリート・バンドのメンバーといっしょに録音していて、生命力にあふれた、うなるようなヴォーカルのすばらしいテイクができあがっていた。しかしボブは、それがスプリングスティーンのレコードに似すぎていると考えていたので、ベイカーはエコーのかかったドラム音を入れて、新しいヴァージョンをプロデュースした」(ハワード・スーンズ『ダウン・ザ・ハイウェイ』菅野ヘッケル訳、375頁)。 最初の録音に参加したEストリート・バンドのメンバーはギターのSteve Van Zandt(Little Steven)とキーボードのRoy Bittanです。 聴き比べてみれば分かりますが、最初のバージョンはストレートなロックンロールで、一般的に人気があるのもこちらです。それと比較されてけちょんけちょんに言われる『Empire Burlesque』バージョンがちょっとかわいそうな気がしないでもないです。 それにしてもEストリート・バンドのメンバーを呼んでおいて、スプリングスティーンに似すぎちゃったからボツ、というあたりがなんとも言えず好きです。 スーンズの伝記によると、バックシンガーの女性たちはスタジオに子供を連れてきていて、セッションはアットホームな雰囲気だったそうです。ディランはふざけてマドンナの「ライク・ア・ヴァージン」を口ずさんで、ベイカーにマドンナのアルバムのようなサウンドは作れるかと訊いたそうです。 ライク・ア・ヴァージンを口ずさむディラン・・・。 |
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Emotionally Yours エモーショナリー・ユアーズ
2006.01.30(Mon)
エリザベス・テイラーに捧げられた、美しいラブソングです。 この曲はPVが作られています。白黒の映像で、ディランがアクースティックギターを弾きながら情熱的に歌い上げるという内容です。ギターの角度と座り方が若干変なのが気になりますが、ディランのPVの中では比較的かっこいい方だと思います。 O'jaysが1991年にカバーをしています。R&Bバージョンとゴスペルバージョンがあります。 92年の30周年コンサートの時もO'jaysはこの曲を歌っています。 |


