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Shooting Star シューティング・スター
2005.11.24(Thu)
![]() 『Oh Mercy』を締めくくるこの曲は、急逝したロイ・オービソンに捧げられているとも言われています。『自伝』の第1章では、ラジオから聞こえてくるオービソンの「ランニング・スケアード」に感嘆している若き日のディランが書かれています。その20数年後、ディランはトラヴェリング・ウィルベリーズでオービソンと協演するわけですね。 80年代から90年代に移行するディランの軌跡が、この曲の節回しの中に見えるような気がします。「Listen to the engine, listen to the bell〜」からの流れはこの声、節回しでなければ成立しないし、その表現は『MTV Unplugged』でひとつの頂点に達していると思います。 空気が澄んだ冬の夜空を見ながら聴きたくなる曲です。 ちなみに東京ボブ・ディランのカバーバージョンも相当かっこいいですよ。 |
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Disease of Conceit 自惚れの病
2005.11.22(Tue)
![]() ディランがピアノとオルガンを弾いています。 「Disease of Conceit」を書くにあたっては、著名な伝道師ジミー・スワガードが買春で失脚した事件が何らかの影響を与えたのかもしれない、と『自伝』で述べられています。この曲にも余分な歌詞がありました。 There's a whole lot of peaple dreaming tonight About disease of coneit, Whole lot of people screaming tonight About disease of coneit. I'll hump ya and I'll dump ya and I'll blow your house down. I'll slice into your cake before you leave town. Pick a number -- take a seat, With the disease of conceit. 今夜、大勢の人が夢に見ている 慢心病のことを。 今夜、大勢の人が叫んでいる 慢心病のことを。 僕はあんたを担ぎ、あんたを放り出し、あんたの家を吹き倒す。 街を出る前に、あんたのケーキを切り分ける。 数字をひとつ選んで――席につきなさい 慢心病といっしょに。 歌詞では「慢心することは病気だ」と言っていますが、必ずしもそうは考えていなかったようです。 「うぬぼれ屋は自分の価値を見誤っていて、自己を過大評価している。つぼを心得てさえいれば、こうした人間は自在に操れる。だから、この歌詞はそれを語っているのだとも言える」(菅野ヘッケル訳、209頁)。 この曲で弾いているピアノについて書いています。アラン・トゥーサンなら同じものをもっとうまく弾けたはずだった。アルトゥール・ルービンシュタインならもっとよかった。彼なら完璧だったろう。などなど。ルービンシュタインがディランの曲でピアノを弾いたら大事件です。すごいことを想像しますね。思いもよらない人名が出てくるのも『自伝』の醍醐味です。 この曲を録音した夜は外は嵐で、ジャンヌ・ダルク(あるいはジョーン・アーマトレーディング)がこの曲を導いてくれた、と言っています。ディラン指数が高いコメントですね。 |
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Most of the Time モスト・オブ・ザ・タイム
2005.11.19(Sat)
![]() 聞き返すたびに、つくづく名曲だと思います。 別れた女性のことを思う歌なのですが、歌詞が良いです。 Most of the time My head is on straight, Most of the time I'm strong enough not to hate. I don't build up illusion 'till it makes me sick, I ain't afraid of confusion no matter how thick I can smile in the face of mankind. Don't even remember what her lips felt like on mine Most of the time. たいてい まともに考えることができる たいてい 人を憎まなければならないほど弱くない 幻想をでっち上げてむかつくこともない どんなにこみいっていても混乱を恐れない 大っぴらに笑うことだってできる 口づけした時の彼女の唇の感触さえ思い出さない たいていは (肥田慶子訳) 失って初めて分かる寂しさ、喪失感といった感情が行間から溢れています。たいていの時、自分は強い人間だと思っている。恋人のことを気にさえしない。でも彼女が去ってしまった今は・・・。 声高に悲しさを叫ぶのではなく、余韻で聞かせるところが切ないです。 2000年に公開されたニック・ホーンビィ原作の映画『ハイ・フィディリティ』でもこの曲が使われていました。 『Masked and Anonymous』ではスウェーデンの女性シンガー、ソフィー・セルマーニがカヴァーしています。女性の視点から歌うこちらのバージョンも素晴らしいです。 |



